Chromium 系ブラウザのハードウェアアクセラレーション
このガイドでは、CachyOS の Chromium 系ブラウザでハードウェアアクセラレーションを有効にする方法を説明します。動画やグラフィックスの処理を GPU に任せることで、パフォーマンスを向上させることができます。
必須
- Chromium 系ブラウザ: (例: Chrome, Brave, Ungoogled Chromium, Edge)
- GPU ドライバ/API: Vulkan/VA-API/VDPAU が設定済みの最新の Mesa (AMD/Intel) または NVIDIA ドライバ
任意
- amdgpu_top: ターミナルから AMD GPU の使用率を監視したい場合は、パッケージマネージャーからリポジトリの
amdgpu_topをインストールしてください。 - nvtop: (Intel GPU のみ) ターミナルから Intel GPU の使用率を監視したい場合は、Shelly パッケージマネージャーから
nvtop(Lunar Lake) とintel-gpu-tools(Lunar Lake 以前) をインストールしてください。
貢献について
Section titled “貢献について”このガイドはみなさまが拡張することができます。特定の GPU と Chromium 系ブラウザで動作するハードウェアアクセラレーション設定をお持ちの場合は、「GPU とブラウザの設定」セクションに新しい項目を追加して貢献をお願いします。以下の情報を含めてください。
- ブラウザ名
- GPU モデル
- フラグ:
~/.config/[browser]-flags.confの内容 - ファイルパス: フラグファイルへのフルパス
- 補足 (任意): ドライバ情報、パッケージ、設定の詳細
セットアップ手順
Section titled “セットアップ手順”-
フラグファイルの特定: このページ下部の「GPU とブラウザの設定」セクションでブラウザのフラグファイルのパスを確認してください。
-
フラグファイルの編集:
nano(またはmicro,vimなどのテキストエディター) でファイルを開いてください。Terminal window nano [ブラウザフラグファイルへのパス]# 例: nano ~/.config/chrome-flags.conf -
フラグの追加: 該当する GPU/ブラウザ向けのフラグをファイルに貼り付けてください。
-
保存して終了してください。
-
ブラウザの再起動: すべてのブラウザ画面を閉じて再起動してください。
-
確認:
chrome://gpu(またはbrave://gpu、edge://gpuなど) に移動してください。“Video Acceleration Information” と “Graphics Feature Status” が “Hardware accelerated” になっているか確認してください。
ビデオハードウェアアクセラレーションの確認方法
Section titled “ビデオハードウェアアクセラレーションの確認方法”- ターミナルを開き以下のコマンドを実行してください。
Terminal window amdgpu_top - ブラウザで動画を再生してください。(例: YouTube)
amdgpu_topのmedia欄を確認してください。GPU のメディアエンジンが動作していれば、ここに使用率が表示されます。動画再生中に 0% のままの場合、デコードにハードウェアアクセラレーションが正しく適用されていない可能性があります。
- ターミナルを開き以下のコマンドを実行してください。
Terminal window sudo nvtop - ブラウザで動画を再生してください。(例: YouTube)
nvtopのENC/DECの%を確認してください。ハードウェアでのデコードが動作していれば数値が上昇します。
-
ターミナルを開き以下のコマンドを実行してください。
Terminal window sudo intel_gpu_top注意: Lunar Lake GPU など一部の新しい Intel GPU は
intel_gpu_topで GPU パフォーマンスカウンターを表示しないようになりました。その場合はnvtopを使ってください。 -
ブラウザで動画を再生してください。(例: YouTube)
-
intel_gpu_topのVideoとVideoEnhanceの%を確認してください。ハードウェアでのデコードが動作していれば数値が上昇します。
-
Chromium 系ブラウザを開いてください。
-
動画を再生してください。(例: YouTube またはローカルファイル)
-
F12またはCtrl+Shift+Iで開発者ツールを開いてください。 -
メディア タブに移動してください。表示されていない場合は、開発者ツールのツールバーの三点リーダー (
...) または>>(その他のタブ) をクリックしてメディアをクリックしてください。 -
左側の「プレーヤー」セクションで再生中の動画に対応する項目をクリックしてください。
-
メインパネルで 動画 デコーダ セクションまでスクロールしてください。
-
ハードウェア デコーダの値を確認してください。trueであれば正常です。falseまたはソフトウェアデコーダーの名前 (例:FFmpegVideoDecoder,VpxVideoDecoder,Dav1dVideoDecoder) が表示されている場合、その動画ではハードウェアアクセラレーションが有効になっていません。
GPU とブラウザの設定
Section titled “GPU とブラウザの設定”AMD Radeon RX 6900 XT (Google Chrome)
Section titled “AMD Radeon RX 6900 XT (Google Chrome)”-
ブラウザ: Google Chrome
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GPU: AMD Radeon RX 6900 XT
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フラグファイル:
~/.config/chrome-flags.conf
--use-gl=angle--use-angle=vulkan--enable-features=Vulkan,VulkanFromANGLE,DefaultANGLEVulkan,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,VaapiIgnoreDriverChecks,UseMultiPlaneFormatForHardwareVideo--ozone-platform-hint=x11補足: ANGLE 経由の Vulkan と VA-API を利用しています。--ozone-platform-hint=x11 は Wayland 環境でも特定のアクセラレーション条件で有効な場合があります。
Nvidia RTX 4090 (Vivaldi)
Section titled “Nvidia RTX 4090 (Vivaldi)”-
ブラウザ: Vivaldi
-
GPU: Nvidia RTX 4090
-
フラグファイル:
~/.config/vivaldi-stable.conf
--enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL- フラグファイル:
/usr/share/applications/vivaldi-stable.desktop
# ほかの行はそのままにしてください# '[Desktop Entry]' セクションの Exec= エントリーのみ変更してくださいExec=/usr/bin/vivaldi-stable --enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL %U補足
どちらか一方の設定ファイルへの変更だけで十分ですが、両方に適用しても問題ありません。
KDE では以下の方法でも設定することができます。
- Vivaldi のタスクマネージャー/タスクバーのショートカットをすべて削除する
- アプリケーションランチャーの一覧から
Vivaldiを検索する - アプリケーションランチャーのエントリーを右クリックして
アプリケーションを編集...をクリック コマンドライン引数の項目で最後の引数%Uの前に以下の引数を追加する
--enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL- Vivaldi を起動してタスクマネージャー/タスクバーにピン留めする
AMD Radeon RX 550 (UnGoogled Chromium)
Section titled “AMD Radeon RX 550 (UnGoogled Chromium)”-
ブラウザ: UnGoogled Chromium
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GPU: AMD Radeon RX 550
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フラグファイル:
~/.config/chromium-flags.conf
--enable-wayland-ime--ozone-platform=wayland--enable-features=AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,WaylandSessionManagement,WaylandTextInputV3,WaylandUiScale,WaylandWindowDecorations補足
X11 を使用している場合はこちら
--ozone-platform=x11--enable-features=AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoderNvidia RTX 5070 TI (Brave)
Section titled “Nvidia RTX 5070 TI (Brave)”-
ブラウザ: Brave
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GPU: Nvidia RTX 5070 TI
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フラグファイル:
~/.config/brave-flags.conf
--enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,VaapiIgnoreDriverChecks補足
brave://gpuで動画のデコードとエンコードの両方がハードウェアアクセラレーションと表示されます。- YouTube 動画の
メディアタブでハードウェアアクセラレーションが表示される場合とされない場合があります。
Brave - 7700xt (DaJRJesus 提供)
Section titled “Brave - 7700xt (DaJRJesus 提供)”-
ブラウザ: Brave
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GPU: AMD Radeon RX 7700 XT
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フラグファイルのパス:
~/.config/brave-flags.conf
--ignore-gpu-blocklist--enable-gpu-rasterization--enable-zero-copy--enable-features=AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,CanvasOopRasterization,VaapiIgnoreDriverChecks,UseMultiPlaneFormatForHardwareVideo--ozone-platform-hint=auto補足: Wayland で動作します。UI のラグを防ぐには YouTube 設定の「アンビエントモード」を無効にする必要があります。
Vivaldi - AMD Radeon RX 9070 XT (tTrmc 提供)
Section titled “Vivaldi - AMD Radeon RX 9070 XT (tTrmc 提供)”-
ブラウザ: Vivaldi
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GPU: AMD Radeon RX 9070 XT (RDNA 4 / gfx1201)
-
フラグファイルのパス:
~/.config/vivaldi-stable.conf
--ignore-gpu-blocklist--enable-gpu-rasterization--enable-zero-copy--ozone-platform=wayland--enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,VaapiIgnoreDriverChecks,UseMultiPlaneFormatForHardwareVideo補足
- CachyOS カーネル 6.19.11-1-cachyos, Mesa 26.0.3, GNOME (Wayland), 2560x1440 のディスプレイでテスト済みです。
vivaldi://gpuでビデオ デコードとビデオ エンコードが “Hardware accelerated” と表示されることを確認し、H264, VP9, HEVC, AV1 のデコードと H264, AV1 のエンコードに対応していることを確認しています。- DevTools の Media タブではアクティブなデコーダーとして
VaapiVideoDecoderが表示されます。 - RX 9070 XT (RDNA 4) は Chromium の GPU ブロックリストに載っている可能性があるため、
--ignore-gpu-blocklistが必要です。 - ログに warning:
'--ozone-platform=wayland' is not compatible with Vulkanという警告が表示される場合があります。- ハードウェアアクセラレーションの動作を妨げるものではありません。必要に応じて
--ozone-platform-hint=autoを代わりに使用できます。
- ハードウェアアクセラレーションの動作を妨げるものではありません。必要に応じて
Google Chrome - AMD Radeon RX 9070 XT (naknak 提供)
Section titled “Google Chrome - AMD Radeon RX 9070 XT (naknak 提供)”-
ブラウザ: Google Chrome
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GPU: AMD Radeon RX 9070 XT (RDNA 4 / gfx1201)
-
フラグファイルのパス:
~/.config/chrome-flags.conf
--ignore-gpu-blocklist--enable-gpu-rasterization--enable-zero-copy--ozone-platform-hint=auto--use-gl=angle--use-angle=vulkan--enable-features=VaapiVideoDecoder,AcceleratedVideoDecodeLinuxGL,AcceleratedVideoDecodeLinuxZeroCopyGL,AcceleratedVideoEncoder,VaapiIgnoreDriverChecks,UseMultiPlaneFormatForHardwareVideo,Vulkan,VulkanFromANGLE,DefaultANGLEVulkan補足
brave://gpuで動画のデコードとエンコードの両方がハードウェアアクセラレーションと表示されます。- YouTube 動画の
メディアタブでハードウェアアクセラレーションが表示される場合とされない場合があります。
貢献用テンプレート
Section titled “貢献用テンプレート”訳注: 英語版ページに貼り付けられる形式にしています。
[ブラウザ名] - [GPU モデル] (Contributed by [名前/ハンドルネーム])
Section titled “[ブラウザ名] - [GPU モデル] (Contributed by [名前/ハンドルネーム])”-
Browser: [例: Brave, Ungoogled Chromium, Microsoft Edge, Vivaldi, Opera, Chromium]
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GPU: [例: NVIDIA GeForce RTX 3080, Intel Iris Xe]
-
Flags File Path: (ここは重要です。ブラウザによって異なります。)
-
よく使われる
.confのパス:-
Chromium:
~/.config/chromium-flags.conf -
Brave Browser:
~/.config/brave-flags.conf -
Ungoogled Chromium:
~/.config/ungoogled-chromium-flags.conf
-
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.desktopファイルの編集: 一部のブラウザ (Brave, Edge, Vivaldi, Opera など) では.desktopファイルのExec=行を編集する必要があります。(/usr/share/applications/から~/.local/share/applications/にコピーしてから編集してください)
-
Flags Content (for .conf file or Exec= line):
# フラグをここに貼り付けてください。# .desktop ファイルの場合、フラグは実行ファイルの後にスペース区切りで追加してください。Notes (任意):
-
必要なドライバ (例:
nvidia-dkms、intel-media-driver) -
設定に関する注意事項や
.desktopファイルの編集手順